高配当投資を続けていると、よく思うことがあります。
それは、
「結局、気絶している人が一番強い」
ということです。
もちろん、本当に何も考えずに放置していればいいという話ではありません。
決算は確認しますし、配当性向も見ます。業績が大きく悪化していないか、配当が維持できそうかも気にしています。
ただ、それらを確認したうえで思うのです。
結局は、余計なことをしない人の資産が一番育つのではないか、と。
高配当投資を始めた頃は毎日株価を見ていた
筆者が高配当投資を始めた理由は、とても単純でした。
配当金が欲しかったからです。
投資信託も続けていましたが、「実際にお金が振り込まれる」という体験をしてみたかったのです。
不労所得という言葉に少し憧れもありました。
しかし、実際に個別株を持ち始めると、想像以上に株価が気になります。
朝起きて株価を見る。
昼休みに株価を見る。
仕事終わりに株価を見る。
気づけば、配当金よりも値動きのほうが気になっていました。
少し上がれば嬉しい。
少し下がれば不安になる。
高配当投資のはずなのに、短期売買をしている人と変わらないような精神状態になっていた気がします。
株価は毎日動くけれど、企業の価値は毎日変わらない
高配当投資を続けていて不思議だと思うのは、株価は毎日大きく動くのに、企業そのものはそんなに急激には変わらないことです。
昨日まで優良企業だった会社が、一晩で突然ダメな会社になることはほとんどありません。
もちろん不祥事や業績悪化はあります。
だからこそ決算確認は大事です。
しかし、株価だけを見ていると、毎日何か行動しなければならない気分になります。
上がったら売りたくなる。
下がったら不安になる。
もっと良さそうな銘柄を見つけると乗り換えたくなる。
人間はどうしても「何かしたくなる生き物」なのだと思います。
ですが、高配当投資に限っては、その衝動が成績を悪くすることも少なくありません。
実際に育ったのは、持ち続けた株だった
振り返ってみると、筆者の保有銘柄の中で結果的に資産を増やしてくれたのは、
「一番よく考えて売買した株」
ではありませんでした。
むしろ、
「気づいたら何年も持っていた株」
のほうが成績が良かったりします。
配当金を受け取り続け、
株価も少しずつ上がり、
気づけば購入時より大きくプラスになっている。
そんなパターンが意外と多いのです。
逆に、あれこれ考えて売買した銘柄ほど、
「持っていれば良かったな」
と思うことがありました。
もちろん結果論です。
ただ、高配当投資では結果論が積み重なることもまた事実です。
「気絶投資」は何もしないことではない
高配当投資界隈では、「気絶投資」という言葉がよく使われます。
ただ、この言葉は少し誤解されやすい気がします。
本当に何も見ないわけではありません。
決算も確認します。
配当性向も確認します。
事業内容も見ます。
企業の状況が大きく変わったら、売却を検討することもあります。
しかし、それ以上のことはあまりしません。
毎日の値動きで右往左往しない。
SNSの煽りに振り回されない。
暴落のたびに慌てない。
これが本当の意味での「気絶」なのだと思います。
必要な確認はする。
でも必要以上には反応しない。
言葉にすると簡単ですが、実際はなかなか難しいことです。
子育てで鍛えられた忍耐力が役立っている
最近、投資と子育てには少し共通点があると思うようになりました。
子育てをしていると、自分の思い通りに進まないことがたくさんあります。
急いでいる時に限って靴を履きたがらない。
今すぐ出発したいのに公園で遊びたがる。
お風呂に入るまでに長い交渉が必要になる。
そんな日もあります。
最初の頃は焦っていました。
しかし、最近は少しだけ待てるようになりました。
そして不思議なことに、その感覚は投資にも役立っています。
株も毎日育つわけではありません。
配当金も毎月もらえるわけではありません。
成果が出るまでには時間がかかります。
だからこそ、待つ力が大事なのだと思います。
高配当投資で一番難しいのは退屈に耐えること
高配当投資を始める前の筆者は、もっと刺激的な世界を想像していました。
毎日利益が増える。
株価を見てワクワクする。
そんなイメージです。
しかし実際は違いました。
高配当投資は意外と地味です。
配当金が振り込まれる。
再投資する。
また待つ。
やることはほとんど変わりません。
だからこそ続けられる人と続けられない人が分かれるのかもしれません。
刺激は少ない。
でも着実に積み上がる。
その繰り返しです。
だから今日も、ほどほどに気絶している
高配当投資を続けていて思うのは、
「何を買うか」よりも、「余計なことをしないか」のほうが重要だということです。
もちろん企業分析は必要です。
決算確認も大切です。
配当性向にも目を配ります。
しかし、そのうえで持ち続けることができるかどうか。
そこに結果の差が出るような気がしています。
高配当投資は、派手な投資ではありません。
だからこそ、待てる人が強い。
そして振り返った時、
「結局あの時、気絶していたのが正解だったな」
と思えることが多いのです。
今日も株価は動いています。
でも筆者は、決算だけ確認して、またほどほどに気絶していようと思います。
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