株式投資を続けていると、ときどき嬉しいニュースが飛び込んでくる。
増配。
業績上方修正。
自社株買い。
株主優待の拡充。
こうしたニュースは、個人投資家にとって嬉しいものだ。
その中でも、筆者がひそかに楽しみにしているのが株式分割である。
これまで筆者は、高島屋、KDDI、日本曹達、花王で株式分割を経験してきた。さらに最近は東京海上日動まで15分割(!)を発表した。
株式分割の発表を見つけると、単純に嬉しい。
「おお、分割するのか!」
と、ちょっとテンションが上がる。
株式分割って、結局何が嬉しいの?
株式分割とは、簡単に言えば、1株を複数の株に分けることだ。
例えば1株を2株に分割すれば、100株持っていた人は200株になる。
もちろん、分割した瞬間に資産が2倍になるわけではない。
株価も基本的には分割割合に応じて調整される。
だから、
「株が2倍になった!資産も2倍!」
という話ではない。
それでも、個人投資家にとっては嬉しいことがいくつかある。
その一つが、取得しやすくなることだ。
取得単価が下がると、新しい株主が入りやすい
例えば、1株5000円の株が2分割されたとする。
分割後は、理論上1株2500円になる。
企業の価値そのものが変わったわけではない。
でも、1株あたりの株価が下がることで、「ちょっと買ってみようかな」と考える個人投資家は増えやすくなる。
特に日本株では、基本的に100株単位で購入することが多い。
1株5000円なら、100株買うのに50万円必要になる。
それが2分割されて1株2500円になれば、100株で25万円。
もちろん25万円も決して小さな金額ではない。
それでも、投資家にとっての心理的なハードルは下がる。
株式分割には、こうして新しい株主が入りやすくなる効果がある。
そして、既存株主も買い増ししやすい
これは筆者自身が嬉しいポイントだ。
株式分割されると、筆者自身も買い増ししやすくなる。
例えば、以前なら100株買うのに50万円必要だった銘柄が、分割によって25万円で買えるようになったとする。
「もう少し買いたいな」
と思っていた株なら、これはかなりありがたい。
もちろん、分割したからといって無条件に買うわけではない。
株価が割高だと思えば買わない。
企業の業績や配当利回りも見る。
それでも、「買いたいと思っていた株を買いやすくなった」というだけで、個人投資家としては嬉しいものだ。
高島屋、KDDI、日本曹達、花王で経験
筆者はこれまで、高島屋、KDDI、日本曹達、花王で株式分割を経験している。
どれも長く保有している銘柄なので、分割によって保有株数が増えるという経験もしてきた。
初めて株式分割を経験したときは、
「株数が増えてる!」
と、かなり単純に喜んだ記憶がある。
もちろん、株価も調整されるので、分割によって突然お金持ちになるわけではない。
それでも、長く保有してきた会社から、
「これからも個人投資家に持ってもらいやすい形にしますよ」
と言われているような感覚がある。
少し大げさかもしれないが、長期保有している身としては、なかなか嬉しいイベントなのだ。
株式分割は「会社からの嬉しいサプライズ」
個人投資家を長くやっていると、いろいろなニュースに慣れてくる。
増配が発表されても、
「お、増えたね」
くらいになってくる。
優待が届いても、
「今年も来たな」
という感じになる。
もちろん嬉しいのだけれど、投資を始めたばかりの頃ほど大騒ぎはしなくなる。
そんな中で、株式分割はちょっと違う。
保有株数が変わる。
買い増しもしやすくなる。
新しい個人投資家も入りやすくなる。
そして何より、「自分が持っている会社の株が、より身近な価格になる」というのが嬉しい。
長く保有している株であればあるほど、
「この会社、ちゃんと個人投資家のことも考えてくれているんだな」
という気持ちになる。
分割されたからといって、必ず買うわけではない
とはいえ、株式分割は万能ではない。
分割されたから株価が必ず上がるわけではないし、分割されたから企業価値が突然高くなるわけでもない。
あくまでも株式の単位を分けただけだ。
だから筆者も、
「分割した!買わなきゃ!」
と機械的に買うことはしない。
むしろ、分割後だからこそ冷静に見る。
業績はどうか。
配当はどうか。
今の株価は割高ではないか。
そして、自分がその会社を長期で保有したいと思っているか。
このあたりは、いつもの投資判断と変わらない。
ただ、買いたいと思っていた銘柄なら、買いやすくなること自体は大歓迎だ。
長期投資をしていると「株数が増える」ことが嬉しくなる
投資を始めたばかりの頃は、株価の上下ばかり気にしていた。
1万円上がった。
5000円下がった。
含み益がいくらになった。
そんな数字ばかり見ていた。
でも、長く投資を続けていると、少しずつ見るところが変わってくる。
配当金が入る。
増配する。
株式分割される。
保有株数が増える。
そしてまた配当金が増えていく。
こうした「株を持っていることで起きる変化」が面白くなってくる。
株式分割も、その一つだ。
「株主でいてよかった」と思える瞬間
株式投資には、どうしても不安な瞬間もある。
株価が下がる。
含み損になる。
相場全体が暴落する。
そんなときでも、長期で持ち続けていると、たまに嬉しいニュースが届く。
増配だったり、業績好調だったり、株主優待の拡充だったり。
そして株式分割だったりする。
「この会社を持っていてよかったな」
と思える瞬間だ。
筆者にとって株式分割は、単なるテクニカルなイベントではない。
長く持ってきた株から届く、ちょっと嬉しいサプライズの一つなのだ。
これからも、保有している会社から株式分割の発表があったら、きっと嬉しくなると思う。
「おっ、分割するのか」
と、また少しニヤニヤするだろう。
そして、分割後の株価を眺めながら、
「これならもう少し買えるかな」
と考える。
これもまた、長期投資の楽しみの一つだと思っている。

