半年に一度、夫からキルフェボンの3000円分プリペイドカードをもらう。
これは、ソフィアホールディングスの株主優待だ。
夫が保有している株の優待なのだが、なぜか毎回、私にくれる。
「自分のために使ってもいいし、友達と食べに行ってもいいよ」
そんな感じで、キルフェボンのプリペイドカードを手渡してくれる。
ありがたい。
キルフェボンといえば、季節のフルーツなどをふんだんに使った、ちょっと贅沢なタルトで有名なお店だ。
普段のおやつとしては、なかなか気軽に買える価格ではない。
だからこそ、株主優待でもらえる3000円分のカードは嬉しい。
そして最近、この優待の使い道を少し変えてみた。
実母と一緒に、キルフェボンでティータイムをする。
これが思いのほか良かったのだ。
最初は普通に夫婦で楽しんでいた
この優待をもらい始めた頃は、普通に自分たちのために使っていた。
キルフェボンのタルトをテイクアウトして、夫と食べる。
箱を開ける。
色とりどりのフルーツが乗ったタルトが出てくる。
それだけでテンションが上がる。
「今日は贅沢したな」
という気分になれる。
3000円分あるので、二人で食べればちょうどいいくらい。
株主優待でちょっと贅沢なおやつを楽しむ。
これも株主優待の醍醐味だと思う。
でも、最近ちょっと違う使い道を思いついた
あるとき、
「これ、母と一緒に使ってみてもいいんじゃない?」
と思った。
キルフェボンにはイートインできる店舗もある。
だったら、母と二人でお店に行って、タルトを食べながらお茶を飲むのはどうだろう。
考えてみれば、母と二人でこういうおしゃれな店に行く機会は、それほど多くない。
食事に行くことはあっても、
「今日はキルフェボンでタルトを食べよう」
という予定をわざわざ立てることはなかった。
そこで、実際に母を誘ってみた。
母とキルフェボンでティータイム
実際に行ってみると、これがなかなか良かった。
お店に入り、好きなタルトを選ぶ。
そして紅茶を注文する。
目の前には、見るからに華やかなタルト。
普段の生活から少し離れて、ちょっとだけ優雅な時間を過ごす。
母と話す内容は、別に特別なことではない。
最近のこと。
家族のこと。
これからのこと。
他愛もない話をしながら、タルトを食べてお茶を飲む。
それだけなのだが、なんだかとても良い時間だった。
「株主優待って、こういう使い方もあるんだな」
と思った。
親孝行と言うと大げさかもしれない
これを「親孝行」と呼んでしまうと、少し大げさかもしれない。
3000円分のプリペイドカードでタルトを食べただけだ。
何か高価なプレゼントをしたわけでもない。
旅行に連れて行ったわけでもない。
でも、母と一緒に過ごす時間を作れた。
筆者にとっては、それだけで十分意味のある使い道だった。
母は筆者を育てるために、一生懸命働いてくれた。
当時は今ほど娯楽も多くなかったし、親としてやるべきことを優先して、自分のために使う時間もそれほど多くなかったと思う。
そんな母も、今では還暦を迎えている。
子育てが一段落した母は、むしろ楽しそう
子どもだった筆者が大人になり、結婚して、家庭を持った。
母からすれば、子育てはひとまず一段落したことになる。
最近の母を見ていると、むしろ今の方が趣味に邁進して、生き生きしているようにも見える。
自分の時間が増えたからなのだろう。
親というのは、子どもが小さい頃にはどうしても自分のことを後回しにする。
だからこそ、子育てを終えた後は、自分自身の人生も思い切り楽しんでほしいと思う。
まだまだ元気でいてほしい。
「一緒に食べる」という使い道
株主優待は、物を買うためだけのものではない。
今回、それを改めて感じた。
3000円分のプリペイドカードがあったから、母を誘ってみた。
そして、一緒にお店へ行った。
タルトを食べた。
紅茶を飲んだ。
たくさん話した。
優待がなかったとしても、もちろん同じことはできる。
3000円を自分で払えばいい。
だから、優待が親孝行を生み出した、とまで言うつもりはない。
ただ、
「せっかく優待があるんだから、誰かと一緒に使ってみよう」
と思えたことは確かだ。
夫も喜んでくれた
この話を夫にもした。
「キルフェボンの優待、最近は母と食べに行ってるんだよ」
と話すと、大層喜んでくれた。
もともと夫が、
「自分で使ってもいいし、友達と行ってもいいよ」
と私に渡してくれていた優待だ。
それが結果的に、私と母の時間になった。
夫からもらった優待が、母との楽しい時間に変わった。
そう考えると、ちょっと面白い。
株主優待には「時間」を生み出す力もある
株主優待というと、どうしても「何円得した」という金額に目が行く。
3000円分。
年間6000円分。
利回り何%。
もちろん、投資をする以上、数字を見ることは大切だ。
でも、今回のことで、
優待には「人と過ごす時間を作る」という価値もあるのかもしれない
と思うようになった。
自分一人でタルトを食べることもできる。
夫と食べることもできる。
友人と食べることもできる。
そして、母と食べることもできる。
同じ3000円分の優待でも、誰と使うかによって、その価値は変わる。
親には、いつまでも元気でいてほしい
親はいつまでも元気でいるような気がしてしまう。
でも、時間は有限だ。
筆者自身も子どもを育てる立場になって、そのことを少しずつ実感するようになった。
子どもが大きくなっていく一方で、自分の親も少しずつ年齢を重ねている。
だから、まだ元気なうちに一緒に出かけたい。
一緒にご飯を食べたい。
くだらない話をしたい。
今回のキルフェボンでのティータイムは、そのうちの一つだった。
大げさな親孝行ではない。
ただ、タルトを食べて、お茶を飲んで、話をしただけ。
それでも母が楽しそうにしていたなら、それで十分だと思う。
次の3000円分も、母と使おうと思う
半年に一度、夫から届くキルフェボンの3000円分プリペイドカード。
以前は、自分たちへのちょっとしたご褒美だった。
今は、母との時間を作るための優待になった。
次の優待が届いたら、また母を誘ってみようと思う。
季節が変われば、ショーケースに並ぶタルトも変わる。
「今度は何を食べようか」
なんて話をするのも楽しそうだ。
株主優待で得られる金額は、3000円。
でも、その3000円で生まれる時間には、金額以上の価値があるのかもしれない。
母には、これからも元気でいてほしい。
そして、子育てが一段落した今の人生を、思い切り楽しんでほしい。
その生きる活力のほんの一助に、この優待がなってくれたのなら。
それは、株主優待のかなり有意義な使い道だったのではないかと思っている。
